皆さんは「避難所」というとどんな場所をイメージするでしょうか?
小学校の体育館や教室、公民館などに身を寄せ合って避難している様子をイメージされる方が多いかもしれません。
では災害が発生すると、実際に皆さんはどこで生活することになるのでしょうか?
ここ浜甲子園団地エリアで、西宮市指定する避難所の収容人数を見てみると、甲子園浜小学校1,330人、浜甲子園中学校1,130人、西宮東高校1,790人となっています。
一方で、甲子園浜小学校区では1万人を越える方が暮らし、近隣エリアも含めると数万人の人が暮らしています。時間帯によっては、働きに来ている人などもいるかもしれません。
もちろん津波被害の有無など災害の種類や程度にもよりますが、指定避難所に入れないことが容易に想像できるのです。仮に入れたとしても高齢者から乳幼児まで多くの世代・立場の人が集まる指定避難所での生活は様々なストレスも考えられます。(下の写真は甲子園浜小学校)
そんな状況もふまえると、特に建替え後の団地や、新築マンション、新築の戸建てにお住まいの方は、自宅で避難生活を送ることを想定しておく必要があります。
「自宅で避難生活??それ避難ちゃうやん??」と思った方もいるかもしれません。
被害状況にもよりますが、電気・水道・ガスが使えなくなり、携帯電話やインターネットも繋がらない。更に車も使えず電車・バスも動かない。加えて、近隣のお店にも物が売っていないという状況に陥ることも考えられるのです。
そうなると自宅が避難所となり、皆さんは自宅で避難生活をおくることになります。
皆さんは、そんな避難生活に備えて、飲料水や食料は確保できていますか?トイレはどうしますか?どうやって情報を入手しますか?困った時に頼れるご近所さんはいますか?
まずは各自で、そして近隣の人たちと協力しあってこのような状況を乗り越えていく必要があります。もちろん小学校などの指定避難所に避難することになったとしても、同じことが言えます。
受け身で支援を待つのではなく、変化する状況のもとで適切な行動をとり、近所の困っている人を助けることができるような「よき避難者」にひとりひとりがなっていくことが大切だと思います。
次回以降、こうした「よき避難者」となるために、過去の災害を経験した人の声を参考にしながらその備えについて考えてみましょう。