意識的に近所のお店を利用する。

皆さん、この写真がどこかお分かりになりますでしょうか。

そうです、浜甲団地商店街といって、かつて団地の真ん中に位置していた商店街です。

 

5000世帯が暮らす団地の中の商店街、さぞかしお忙しかっただろうなぁと思います。

だけど、当時をよく知る方々に話を伺ってみたところ、団地に住まれていたファミリー層は、車を使ってもっと魅力のある場所や安さを求めて別の地域に買い物に出かけていたといいます。

そりゃそうか…。体力もあって若い人にとって、近所の商店街は最初こそ新鮮だったかもしれませんが日常の風景になった後に生き残っていくためには、お店の魅力だったり経済性や利便性など、続けて通いたくなる何かが必要ですよね。

多くの全国の商店街がそうであったように、残念ながらこの商店街のお店屋さんもそんな時代の潮流に飲まれて、一つまた一つとそのシャッターを下ろし、商店街は幕引きとなりました。

そして時を経て、今回この地が京阪浜甲子園モールとして生まれ変わり、新たな街の顔になろうとしています。

今回ユタカドラッグさんやローソンさんのように新しいお店が地域にやってくることを住民の皆さんは本当に楽しみにされていて、我々の新拠点OSAMPO BASEに対する期待もビシビシ伝わってきます。ありがたいことです。そんな中、とても印象に残っているのがタイトルの言葉。浜甲子園団地自治会の方々と話した時に会長がおっしゃっていた言葉です。「どれだけ大きなモールや安い店ができても、近くにある店を大切にする。それができなければ、自分が老いて思うように動けなくなった時にそのお店がなくなってしまって後悔することになる」と。会長さんはまだまだお若く元気な方ですが、団地商店街の閉店やそれに困るご高齢の方を見てきたからこその購買基準なんでしょうね。

例えば野菜ひとつ取り上げても、同じ人参なら安い業務用スーパーが良い。重たいものを持たずに済むからネットで買っちゃう。有機栽培が良いから自然食品店で。もしくはいつも愛想の良い兄ちゃんがいるあの八百屋で買おう。いろんな選択肢がありますよね。その選択の基準はなんでも良いんですけど、できればその基準は買う人の信念や支持する世界と相違ないものであってほしいなと思います。そしてこの街をより良いものにしたいと願う人が、街のお店で消費してくれると嬉しいですよね。

今日の購買が将来の街の景色を変えるかもしれない。と、Amazonでポチる手を止めて、近所のあの店にあったかな?と一考するようになった事務局であります。

 

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